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アル・ヴィオラという名ギタリスト



Al Viola / Solo Guitar


孤独な1日の終わり、あなたをそっと包み込むブランケットのような音楽。
―― 大場俊輔(JUHA)

小さな部屋で一人、きっと夜に、
ただ一本の普通のギターで録音された隙間だらけの音楽。
それはどんな音楽のジャンルも思い出させる事のない、
ただただ純粋に音楽的なだけの音楽。
そこに有るのはただ、和音の美しさ、リズムの楽しさ、フレーズの可愛らしさそれだけ。
全く媚びる事のない純粋な美。
だからこれを選び取る人は自分の意思でこれを選ぶ。
まるで野に咲く値段の付いていない花を美しいと思い持ち帰るように。
自分で選んだものは大切なものになる。
―― 高橋ピエール


今回、雨と休日店主がCD化のリクエストと
ライナーノーツを担当したアル・ヴィオラという
ギタリストの作品、『ソロ・ギター』。

これは一見すると非常に地味な作品なのですが、
実は音楽的にも語るべき点が多い隠れた傑作です。

『Solo Guitar』に録音された音楽は
他のギター・ソロ作品とは少し異なった立ち位置に存在します。
もともと裏方的な音楽家気質があったのでしょう、
初めてのリーダー作ということで張り切り過ぎることなく、
高橋ピエールさんからいただいた冒頭のコメントと同じく、
程よくリラックスして自分のやりたい音楽をやりきっているように聴こえます。
それは簡単なようで実はとても難しいことです。
当時音楽を録音することは商業的な制約が大きく、
今よりも自由ではありませんでした。
(売れないと、お金が無いと、録音すらできない)
50年代にギターのソロ作品を録音することは
非常に珍しいはず。
これはリリース元のMODEが、
マイナーなレーベルだったからこそできたことでしょう。

古いスタンダード曲の解釈は非常にモダンな響きがあり、
楽器がクラシック・ギターだという点も
この作品を特別なものにしているように感じさせます。
ジャズの範疇に囚われることなく、
洒脱なグッド・タイム・ミュージックとして
扱うべきなのではと思う次第。

彼の経歴についてはライナーに詳しく書きましたが、
特筆すべきなのは以下の2点とその膨大な録音参加作品の数。

フランク・シナトラのサポートギタリストとして
25年の長きに渡って起用され続けたこと。
ギター伴奏の白人女性ジャズ・ヴォーカル作品の最高峰と言っていい
ジュリー・ロンドンの『Lonely Girl』で演奏。
サポートしたアーティストはジューン・クリスティ、
リナ・ホーン、メル・トーメといったジャズの大御所から、
ナタリー・コール、マーヴィン・ゲイ、
ニール・ダイアモンド、リンダ・ロンシュタット、
果てはフランク・ザッパといった名前まで。
映画『ゴッドファーザー』(もちろんあの有名なテーマ曲も)や
『ウエスト・サイド物語』のサントラにマンドリン奏者として参加したり、
ビーチ・ボーイズの『クリスマス・アルバム』でも
エレクトリック・ギターを弾いていたというクレジットがあります。

どうでしょう。
その器用さ柔軟さに驚くとともに、
より一層アル・ヴィオラというギタリストへの
親しみが湧いてくるのではないでしょうか。

この作品を知ったのは
西荻窪にあるJUHAで流れていたのを聴いたとき。
そんな縁もあって、今回JUHAの大場マスターにお願いして
帯の一文を書いてもらいました。
それが冒頭の文章。
東京ではJUHAやロンパーチッチ、
大阪ならチッポグラフィアやLONG WALK COFFEEといった
若いマスターによる新しいスタイルのジャズ喫茶が
生まれていますが、
そんなJUHAで流れているという点が
この作品の性質を表わしているように感じます。



 
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