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等雨法雨


【雨とQ日レビュー「土持悠孝 / 或る実」】

思うところありまして、雨と休日が毎月発行しているフリーペーパー「雨とQ日」の2018年8月号のレビューを公開いたします。

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等雨法雨。

ピアニスト/作曲家、土持悠孝は、京都市左京区、妙満寺の塔頭・大慈院の住職である。3作目となるこのCDのジャケットに小さく彼のコメントが載っているが、そこに「等雨法雨」という言葉が出てくる。等雨法雨とはすべてのものに等しく雨が降る(救いが伸べられる)、という仏教思想で、どんな災いも幸いも等しく皆に降ってくるという意味だと僕は理解している。

毎年のように雨の災害のニュースが流れる。〇〇年に一度という文句にも見慣れてしまうほどだ。雨という字を屋号にしている手前、雨の災害には胸が痛む。雨は果実を実らせ、草花が持つ色彩を鮮やかにし、四季の移ろいを肌で感じさせる。雨はすべての人、生き物にとってそういった恵みであって欲しい。いや、その考えも傲慢なのかもしれない。あるがままに受け入れるのが仏の教えであるのなら、それは尊いと思う。例え仏教徒でなくとも。だからこそ土持悠孝のピアノは、誰にでも響いてくるのだ。彼のピアノの背景には、いつも雨に濡れそぼつ草木の姿、水を染み込ませる黒深い土を見るかのよう。(店主)


土持悠孝 / 或る実


型番 MMCD-3 国内盤/特殊紙ジャケット仕様
価格 1,834円(税込)

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この記事を、豪雨の被害に遭われている方が読んで気分を害されることがあればお詫び申し上げます。
ただ、音楽を聞ける余裕がある方であれば『或る実』は是非とも触れていただきたい作品であり、平成30年7月豪雨のあった年のタイミングでリリースされたことも何かの見えない力が働いているのかと思い、当時のメールマガジンやここに記しました。
先の台風19号の被害も広範囲に及んでおります。個人的にも土砂災害に備えて家族揃って避難所で一晩を明かしました。
災害への寄付、政治的主張などはお店ではなく個人ですべきと考えておりますので、雨と休日としてアプローチは致しておりませんが、音楽が心の波を静める手助けとなることをいつの日も願っております。
 
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